医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

TV medical dramas: health sciences students' viewing habits and potential for teaching issues related to bioethics and professionalism (BMC Med Educ 2021)

Cambra-Badii I, Moyano E, Ortega I, Baños JE, Sentí M. TV medical dramas: health sciences students' viewing habits and potential for teaching issues related to bioethics and professionalism. BMC Med Educ. 2021;21:509.

背景:医療ドラマは、その誕生以来、特に医学生の間で人気がある。我々は近年、オンラインストリーミングプラットフォームを通じてテレビの医療シリーズを利用できるようになったことで、生命倫理上の葛藤や医療従事者の表現だけでなく、健康科学系の学生の視聴習慣にも変化があったのではないかと考えた。

方法:医学、看護学、人間生物学の学部生を対象に、視聴習慣と、テレビ医療シリーズにおける生命倫理問題やプロフェッショナリズムの描写に対する認識について、自記式のアンケートを実施した。

結果:355人の回答者のうち、98.6%が過去1年間にテレビを見たことがあり、93.5%がテレビシリーズを見て、49.6%が週に1回以上医療ドラマを見ていた。最も視聴された医療ドラマは、The Good Doctor, House MD, and Grey's Anatomyであった。生命倫理に関するトピックで最も記憶に残っているのは、医療ミス、不適切なプロフェッショナルの行動、そして死であった。ほとんどの学生は、プロフェッショナリズムの理想が肯定的に描かれており、プロフェッショナルは知的で、専門的な資格を持ち、有能であると描かれているとみなしていた。

結論:医療ドラマは健康科学系の学生に人気があり、生命倫理やプロフェッショナリズムに関する問題を議論するための教材として有用であると考えられる。