Kongsuwan W, Yasuhara Y, Tanioka T, Locsin R, Osaka K. Aesthetic expression of caring in nursing among Japanese undergraduate nursing students. Nurse Educ Today. 2021;105:105031.
背景:ケアリングは看護の中心である。しかし、特に日本では、看護学部生の視点から看護におけるケアリングの意義を理解している人は多くない。本研究の目的は、日本の看護学生が美的表現を通して学び、伝えている、看護におけるケアリングについて説明することである。
方法:本研究では、解釈学的現象学を用いた。バカロレア課程2年目の日本人看護学生61名が参加した。データを構成するのは、参加者が看護におけるケアリングの意味をどのように表現しているかという問いに対する答えとしての、ドローイングやドローイングに対する考察文などの芸術的なグラフィック表現である。データの分析と解釈には、テーマ分析法を用いた。研究の信頼性は、リンカーンとグーバの基準 (Lincoln and Guba's criteria)に従って確立された。
結果:7つのテーマ別カテゴリーが特定された。これらのカテゴリーには、(1) 他者との関わり、(2) 互いを知ること、(3) 他者と共にあること、(4) 親密な個人の成長を育むこと、(5) 人の全体性をサポートすること、(6) 揺らぐリズム、(7) コンピテンシーを強めること、が含まれていた。
結論:本研究では、日本の看護学部生の2年目における看護におけるケアリングの理解について述べた。看護におけるケアリングは、相互関係、全人格的な関わり、実践的なコンピテンシーに焦点を当てていた。この結果から、看護教育者は看護学生が思いやりのある人間として継続的に成長するための教育・学習戦略を開発する必要があることが示唆された。