医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Evaluation of a longitudinal subspecialty clinic for internal medicine residents (Med Educ Online 2021)

Consunji MV, Kohlwes RJ, Babik JM. Evaluation of a longitudinal subspecialty clinic for internal medicine residents. Med Educ Online. 2021;26:1955429.

背景:従来の内科 (IM)レジデントにおけるサブスペシャリティ教育は、短い入院患者の診察ローテーションであり、外来患者への対応や教員との継続性が欠けていることが多いと言われている。我々の内科研修プログラムでは、縦断的サブスペシャリティクリニック (LSC)を開発し、categorical IM研修生と興味のあるサブスペシャリティの教員プリセプターを組み合わせた。レジデントは、PGY2年目の外来診療ブロックの間、週に半日ずつプリセプターのクリニックで勤務する。本研究の目的は、LSCプログラムの教育的効果を評価し、導入を成功させるためのベストプラクティスを決定することである。

方法:2019年5月から7月にかけて、2014年から2019年の間にLSCに参加したレジデントとプリセプターを対象に調査を行い、彼らの経験に関する量的および質的データを収集した。

結果:アンケート回答率は、レジデントが66.4% (N = 93/140)、プリセプターが57.7% (N = 15/26)であった。ほとんどのレジデントとプリセプターは、LSCでの経験に非常に満足している、または極めて満足していると答えた(それぞれ83.3%、71.4%)。ほとんどのレジデントとプリセプターは、LSCの経験は、レジデントが興味のあるサブスペシャリティを探求すること(76.0%、86.7%)、プリセプターと指導関係を築くこと(71.3%、80.0%)、推薦状を得ること(76.1%、64.3%)、フェローシップの準備をすること(76.3%、66.7%)、サブスペシャリティの外来診療に触れること(90.0%、73.3%)、医学的知識を得ること(84.6%、80.0%)を可能にするうえで、非常に効果的または極めて効果的であったと報告した。

結論:今回のデータから、LSCはレジデントの縦断的なサブスペシャリティのキャリア探索、メンターシップ、教育を促進するのに有効であることがわかった。改善すべき点としては、より構造的なカリキュラムの開発、スケジュールの問題への対応、PGY3年目まで経験を延長するオプションの追加などが挙げられる。