Al Shenawi H, Yaghan R, Almarabheh A, Al Shenawi N. The relationship between attendance and academic performance of undergraduate medical students during surgical clerkship. BMC Med Educ. 2021;21:396.
背景:本研究は、卒前医学生の外科クラークシップ期間中の出席率と学業成績との間の、これまで未解明であった相関関係を評価することを目的とした。また、男子学生と女子学生の間で出席率に差があるかどうか、また、この差がある場合、学業成績に影響を与えるかどうかを調べることも目的とした。
方法:2018年9月から2020年6月まで、バーレーンのArabian Gulf University (AGU)のCollege of Medicine and Medical Sciences (CMMS)で、外科クラークシップ期間中の331名の卒前医学生を対象に、後ろ向き記述的横断研究を実施した。
結果:学生の外科系クラークシップ中の出席率と学業成績との間には、統計学的に有意な正の相関関係が認められた (r = 0.360, P < 0.01)。平均出席率は、学業成績のカテゴリーが上がるごとに大きくなっていた。すなわち、平均出席率は、成績が悪いカテゴリー (65%未満, n = 42)で47.95%、成績が良いカテゴリー (65%以上75%未満, n = 108)で57.62%、成績が非常に良いカテゴリー (75%以上85%未満, n = 126)で67.82%、成績が優秀なカテゴリー (85%以上, n = 55)で83.16%と、成績が上がるごとに高くなっていた。出席率の平均は、男子学生が59.76% (SD = 25.73)であったのに対し、女子学生は66.92% (SD = 24.30)であった。T-テストの結果、2つのグループ (男性、女性)の平均出席率の差は統計的に有意であった (t = 2.483, p < 0.05)。一方、学業成績の平均値の差は、男性・女性の2つのグループで統計的に有意ではなかった (t = 0.284, p = 0.777)。
結論:今回の研究では、学部医学生の外科クラークシップ中の出席率と学業成績の間に有意な関係があることが示された。この相関関係を、臨床的・理論的な教育活動に応じて層別するためには、さらなる研究が必要である。女子学生と男子学生の学業成績には有意な差は認められなかった。