医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Learner Levels of Supervision Across the Continuum of Pediatrics Training (Acad Med 2021)

Schwartz A, Borman-Shoap E, Carraccio C, Herman B, Hobday PM, Kaul P, Long M, O’Connor M, Mink R, Schumacher DJ, Turner DA, West DC. Learner Levels of Supervision Across the Continuum of Pediatrics Training. Acad Med. 2021;96(7S):S42-S49.

背景:メディカルスクール、レジデンシー、フェローシップの小児科学習者を対象に、entrustable professional activities (EPAs)に対する監督レベルの評価の軌跡を明らかにすることを目的とした。

方法:著者らは、レジデンシー開始時のコアEPA、一般小児科EPA、小児科サブスペシャリテEPAの監督レベル評価の3つのリンクされたデータセットの二次解析を行った。研修段階に共通する9つの活動を特定し、データセット間で委託-監督レベルの尺度を調整した後、監督評価の軌跡を特徴づけるために、区分的順序効果モデル (piecewise original)と線形混合効果モデル (linear mixed)を適用した。

結果:各研修期間において、学習者は各活動において時間の経過とともに監督の必要性が低くなると評価された。メディカルスクールからレジデンシーへの移行期やレジデンシー1年目では、患者管理、チームワーク、緊急時対応、公衆衛生/QIに関する活動において、それ以前の時期よりも監督が必要と評価された。また、レジデンシーからフェローシップに移行する際には、常にレジデンシー終了時よりも、また時にはレジデンシー開始時よりも大きな指導が必要であると評価された。

結論:研修期間中の成長は、継続的かつ単調に能力が向上していくものと想像されがちであるが、本研究は、委託は一連の個別の決定であるという考えを裏付ける経験的証拠を提供している。研修における監督の緩和は直線的なプロセスではない。シームレスなカリキュラムであっても、監督は研修の場と密接に結びついている。これらの結果について、いくつかの説明がなされている。