医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

The system, the resident, and the preceptor: a curricular approach to continuity of care training (Perspect Med Educ 2021)

Merbaum A, Kulasegaram K, Stoller R, Fernando O, Freeman R. The system, the resident, and the preceptor: a curricular approach to continuity of care training. Perspect Med Educ. 2021 Jun 11. Epub ahead of print.

背景:包括的なプライマリ・ケアの実践には、ケアの継続性(CoC)が不可欠であるが、研修プログラムにおけるCoC教育の研究は限られている。分散型医学教育と進化する認定基準を考慮すると、CoC教育に貢献する背景と実現要因を厳密に理解することが、研修プログラムの設計と提供において考慮されなければならない。

方法:我々は、プリセプターを中心としたコミュニティ・アカデミック・サイトにおいて、システム-レジデント-プリセプター (SRP)フレームワークを構築し、CoCに関するレジデントの認識に影響を与える要因を探り、学習効果を高めるための変数を各領域に設定した。そして、2年間の教育的SRP介入 (SRPI)を、レジデントとそのプリセプターの1つのコホートに対して実施し、重要な教育要素を統合し、カリキュラム目標のなかでケアの継続性の指導を調整した。

結果:介入の評価は、レジデントのインタビューと教員のフォーカスグループに基づいて行われ、データの分析には質的現象学的アプローチが用いられた。抽出された要因のなかには家庭医療に固有のものもあるが、省察の機会はCoCの学習を定着させるためのユニークな要素である。

結論:SRPイノベーションは、レジデントがCoCコンピテンシーを理解し、発展させるためのユニークなフレームワークを提供している。我々のモデルは、伝統的なアカデミック・サイトや分散型トレーニング・サイトを含むすべての研修プログラムに適用することができ、CoC教育を強化することができる。