医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Web-based formative assessment through clinical cases: role in pathophysiology teaching (BMC Med Educ 2021)

Fernández Ros N, Lucena F, Iñarrairaegui M, Landecho MF, Sunsundegui P, Jordán-Iborra C, Pineda I, Quiroga J, Herrero JI. Web-based formative assessment through clinical cases: role in pathophysiology teaching. BMC Med Educ. 2021;21:249.

背景:臨床事例を通じた形成的評価のようなactive learning戦略は、より深い学習を得るために役立つ可能性がある。我々は、病態生理学の教育におけるこの種のオンライン形成的評価の効果を研究した。

方法:病態生理学コースの1学期に、7つの簡単な臨床事例を用いて形成的評価を行った。学習に対する効果を評価するために、学期末の試験で60点/100点以上のスコアで合格した学生の割合を分析した。また、学生の過去の学業成績に応じた介入の効果を分析した。

結果:96人の学生がこの研究に参加し、試験を受けた。そのうち65人が合格した。試験に合格した学生は、単変量解析、多変量解析ともに、それまでの学業成績が高く、形成的評価の演習回数が多かった。参加者は、それまでの学業成績に応じて3つのグループに分けられた。中間グループでは、試験に合格した学生が行った症例数は、合格しなかった学生よりも有意に多かった(中央値:4対0、P = 0.009)。

結論:ウェブ上の臨床事例を用いた形成的評価を行うことにより、主に成績が中級程度の学生において、病態生理学の学業成績が向上した。