医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

An investigation of the intention and reasons of senior high school students in China to choose medical school (BMC Med Educ 2021)

Yang C, Jin X, Yan J, Zhang J, Chen C, Cheng Y, You J, Deng G. An investigation of the intention and reasons of senior high school students in China to choose medical school. BMC Med Educ. 2021;21:242.

背景:資格のある医療従事者の不足は、特にdeveloping countriesにおいて、世界的な問題となっている。中国もこのジレンマに直面しており、公衆衛生サービスの発展を妨げている。高校生は、大学での専攻や卒業後のキャリアを考えているグループである。彼らはまた、保健分野における潜在的かつ基本的な人材の予備軍でもあります。本調査では、高校生の臨床医学の学習意向に焦点を当て、潜在的な影響要因を探った。

方法:高校生5344名を対象に、20項目からなる無記名の質問票を配布した。質問項目は、臨床医学を学ぶ意図、個人・家族情報、医学教育への理解、医師の労働条件の認知、医師と患者の関係であった。ロジスティック回帰とカイ二乗検定を用いて、臨床医学を学ぶ明確な意図を持つ学生と持たない学生を比較し、影響要因を探った。

結果:臨床医学を学ぶ明確な意図を持つ高校生は、わずか5.6%であった。個人情報や家族情報が明確な影響を与えていた。また,興味や解剖学コースも選択に関連していた。医学教育への理解と学生の意思には正の相関があった。一方で、学生の医師に対する認知、キャリアの見通し、社会的地位が大きく影響していた。医師の労働条件や医師と患者の関係について楽観的であるほど、CILCMを持つ可能性が高かった。

結論:今回の調査は、ある程度、中国の医療人材の不足を反映しており、この問題を解決するための可能な手がかりを提供している。さらに、これらの調査結果は、developing countriesの医療サービスの発展を理解するための視点を提供してくれるかもしれない。