医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Lifestyle advice in UK Primary Care consultations: Doctors' use of conditional forms of advice (Patient Educ Couns 2021)

Connabeer K. Lifestyle advice in UK Primary Care consultations: Doctors' use of conditional forms of advice. Patient Educ Couns. 2021 Mar 31:S0738-3991(21)00229-9. Epub ahead of print.

背景:一般診療所の通常の診察において、医師がどのように患者に生活習慣のアドバイスを行っているかを調査する。

方法:医師と患者の間で行われたプライマリ・ケアの診察を録音・録画したものを二次分析した。会話分析 (Conversation Analysis)の手法を用いて、生活習慣に関連した会話の事例を抽出し、分析した。

結果:アドバイスを伝える際に最も頻繁に使用される形式は、if-conditional形式であることがわかった。if-conditional形式は、アドバイスが個人の健康状態にどのように関連しているかを伝えるためのものであり、1) 患者にとって問題となるリスクを時事的に説明する、2) 再発または将来の健康リスクを患者に知らせて警告する、3) 薬物療法に加えてまたは薬物療法の代わりに生活習慣を変えることを提案する、といった内容であった。

結論:今回の結果から、医師は生活習慣に関するアドバイスを行う際に、ミスアライメントによって予想される困難を回避するために、if-conditionalの構文を用いて、個々の患者にとってのアドバイスの重要性を伝えていることがわかった。問題となる危険因子について患者と話をする際にif-conditional構文を使用することで、医師はアドバイスをする際に生じる微妙な問題を回避しつつ、個別化された予防医学を提供することができる。