医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Implementation of written structured feedback into a surgical OSCE (BMC Med Educ 2021)

Sterz J, Linßen S, Stefanescu MC, Schreckenbach T, Seifert LB, Ruesseler M. Implementation of written structured feedback into a surgical OSCE. BMC Med Educ. 2021;21:192.

背景:フィードバックは学習に不可欠な要素である。それにもかかわらず、学生は医学試験、例えばOSCEにおいて、あまりにも少ないフィードバックしか受けていないと訴えている。本研究の目的は、OSCEで使用する構造化フィードバックツールを作成し、この種のフィードバックに対する学生と試験官の態度を分析することである。

方法:参加者はOSCEの試験官と3年生の医学生とした。この前向き研究は、多段階デザインを用いて行われた。第1段階では、試験官への非構造化質問がフィードバックツール開発の基礎となり、このツールは評価された後、次の段階で採用された。

結果:本研究には、351名の学生と51名の試験官が参加した。OSCEステーションのカテゴリーごとにベースラインを作成し、ステーション固有の項目を追加した。これらの項目はそれぞれ3点満点で評価された。各項目には、あらかじめ用意された回答の選択肢に加えて、個別のコメントを記入する欄が設けられた。その結果、受講者の87.5%、試験官の91.6%が、今後のOSCEにおいても書面によるフィードバックを継続的に使用すべきであると同意した、あるいはどちらかといえば同意した。

結論:試験官と学生は、フィードバックが継続的に行われることを望んでいる。