McDonald J, Graves J, Abrahams N, Thorneycroft R, Hegazi I. Moral judgement development during medical student clinical training. BMC Med Educ. 2021;21:140.
背景:若年成人のほとんどは経験と認知の成熟が道徳的判断力の発達を促進するのに対し、医学生の道徳的発達は臨床トレーニング期間中に鈍化 (slowing)、退行 (regression)、または細分化 (segmentation)を示す。本研究の目的は、臨床トレーニング中の医学生の道徳的発達を探ることである。
方法:2018年にオーストラリアのメディカルスクールで、3年間の臨床トレーニング中の医学生を対象に、グループまたは個別にインタビューを行った横断的なサンプルを用いた。テーマ分析により、3つのテーマが特定され、それらはその後、Self-authorship Theoryの段階と次元に対してマッピングされた。
結果:3~5年の医学生35名が11回のインタビューと6回のフォーカスグループに参加した。学生は、彼らが彼らの先輩と識別され、ますます臨床の文脈を理解したように彼らの臨床経験の影響を共有した。学生たちの話からは、初期の混乱に続いて、脱感作 (desensitization)と正当化 (justification)を特徴とする防衛意識 (defensiveness)がテーマとなっていることが明らかになった。卒業が近づくにつれ、学生のなかには、将来の実習でどのように道徳的な選択をするかを計画している人もいた。これらのテーマは、self-authorshipの段階にマッピングされた: 外部の公式 (External Formulas)、岐路 (Crossroads)、Self-authorshipである。
結論:医学生は、臨床現場での道徳的判断を認識し、調整し、理解することで、self-authorshipに成功したり、近づいたりすることができる。臨床トレーニング中のカリキュラムとサポートは、この進展にマッチし、支援すべきである。