医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

One Institution's evaluation of family medicine residency applicant data for academic predictors of success (BMC Med Educ 2021)

Busha ME, McMillen B, Greene J, Gibson K, Milnes C, Ziemkowski P. One Institution's evaluation of family medicine residency applicant data for academic predictors of success. BMC Med Educ. 2021 Feb 2;21:84.

背景:家庭医療レジデンシーは,変化する環境のなかでリクルートをナビゲートしている.allopathicおよびosteopathicのプログラムの認定の統合,大量の志願者,そしてUSMLEのspte1から合否報告への移行が間近に迫っていることの全てが要因となっている.今回の後ろ向きコホート研究では,学生の学歴のどの要素がレジデンシーへの準備を最もよく予測するかを評価した.

方法:2020年に,2013年から2020年の間の単一のレジデンシープログラムのレジデンシー卒業生の申請者データと初期のレジデンシーデータを分析した.これには,卒前の教育の特徴,メディカルスクールの学業成績,メディカルスクールの学業上の問題 (プロフェッショナリズムなど),STEP私見,メディカルスクールの所在地,レジデンシーの最初の6ヶ月間の評価が含まれていた.入職した110人のresidentのうち,97人 (88%)について評価データが得られた.

結果:入職前のUSMLEデータは,米国家庭医療学会 (ABFM)のトレーニング中の私見と正の相関があった.入職前の試験データは,ACGMEの6つのコンピテンシードメインのいずれにおいても,residentの評価と正の相関は認められなかった.メディカルスクール在学中に学業上の問題を抱えていたresidentやUSMLEで不合格となったresidentの定義されたコホートは,ACGMEの6つのコンピテンシーの評価において,そのような歴史のないresidentと,統計学的に類似した成績を示した.

結論:学業状の問題を抱えていた志願者は,そうでない志願者と比べても,臨床環境での成績は同等である.入職前私見とABFMトレーニング中試験の間には正の相関関係が認められたが,これはACGMEコンピテンシーの臨床評価には及ばなかった.